プロに必要な“主観”と“客観” -- (No.6)
こんにちは
関西ブランディングデザイン協会の芦谷です。
今日はビジネスのプロに必要な
“主観”と“客観”についてのお話です。
たとえば営業マンが社内会議で、
「この商品は売れると思います」と言ったり
デザイナーが
「こっちのほうがカッコイイです」
と言ったり。このような言い方をよく耳にします。
このような言い方は、第三者から聞くと
一般論のように聞こえますが
ほとんどの場合、発言者の“主観”にすぎません。
とりわけデザイナーは、自分のことをアーティストのように勘違いしがちです。
そしてついつい、自分のタッチを作品に
落とし込もうとしてしまいます。
自分のタッチをデザインに落とし込むことは
必ずしも悪いことではありません。
案件によっては、戦略的に自分のタッチを落とし込むことは必要です。
しかし、無意味に自分の手あかを残そうとするのは
弊害こそあれ、クオリティーを損なう以外
なにものでもありません。
デザイナーだって人間です。
だから自分の好みが現れて当然です。
しかし自分の好みを“客観的”にとらえるか、
“主観的”にとらえるかでデザイナーの
能力の優劣がはっきりします。
いつも仕事を依頼している優秀な女性デザイナーがいます。
彼女の仕事の運び方はきわめて“客観的”です。
たとえば、20歳代後半の女性をターゲットにした
美容室のロゴデザインを依頼したとします。
まず彼女は、20歳代後半の女性という、
美容関係でもっともマーケティングコストを使っている
ターゲット向けに作られた商品やサービスの資料をかきあつめます。
次に、女性特有のコミュニケーション力で
地域性などを女友達からヒヤリングし、
そこからデザインワークにとりかかります。
まずここで重要なのが、マーケティング調査による分析です。
ビューティー系でマーケティングコストを
膨大に使用している典型的な業種は化粧品業界とアパレル業界。
特に大手化粧品メーカーなどは
商品の原価比率が他の業種に比べて非常に低いために
驚くようなマーケティングコストを費やすことが可能です。
ですので、ターゲットが一致するならば、
中小企業がお金をはたいてリサーチ会社に
市場調査を依頼するより、大手企業の動向を雑誌や新聞を通して研究する方が
よっぽど役に立ちます。
このように、どういった方法で調査をするかということは非常に重要です。
次に重要なのが、コミュニケーションによる分析です。
ここが男性の弱いところです。
男性はつい自分の頭で物事を考える傾向にあるからです。
もし、そのデザインのターゲットが自分と同じ環境に住む人ならば
その方法でもいいかもしれません。
しかし、たいていの場合
住んでいる「場所」、「所得」、「性別」など
自分と異なる環境で生活する人をターゲットに向ける場合がほとんどです。
それを自分の価値観だけでデザインをしても、的外れとなります。
これらのことはデザイナーの場合、特に顕著ですが、
その他の職業でも同じことが言えます。
セールスマンでも、コックさんでも
お医者さんでも同様です。
プロとはお客さんあって“なんぼ”のもの。
かといって、「自分」というものがまるで必要でないかといえば
デザイナーはロボットではありません。
全ての物事は「自分」というフィルターを通して判断します。
僕が尊敬する
ジェームス・W・ヤングの名著
『アイデアのつくりかた』の中で
「アイデアとは多くの既存事実の新しい組み合わせである。」
と述べています。
新しい組み合わせを考えることこそ
プロとして必要な仕事です。
組み合わせる要素には、すでに多くの要素が含まれています。
その既存の事実を抜きにして
何か新しいものを作ろうとすると
つまらない主観の罠にはまります。
よく「相手のことを考える」
という言い方をしますが
まさに相手のことを考えればこそ
多くの客観的情報を基にする必要があるのです。
それが、プロの仕事というものです。
関西ブランディングデザイン協会の芦谷です。
今日はビジネスのプロに必要な
“主観”と“客観”についてのお話です。
たとえば営業マンが社内会議で、
「この商品は売れると思います」と言ったり
デザイナーが
「こっちのほうがカッコイイです」
と言ったり。このような言い方をよく耳にします。
このような言い方は、第三者から聞くと
一般論のように聞こえますが
ほとんどの場合、発言者の“主観”にすぎません。
とりわけデザイナーは、自分のことをアーティストのように勘違いしがちです。
そしてついつい、自分のタッチを作品に
落とし込もうとしてしまいます。
自分のタッチをデザインに落とし込むことは
必ずしも悪いことではありません。
案件によっては、戦略的に自分のタッチを落とし込むことは必要です。
しかし、無意味に自分の手あかを残そうとするのは
弊害こそあれ、クオリティーを損なう以外
なにものでもありません。
デザイナーだって人間です。
だから自分の好みが現れて当然です。
しかし自分の好みを“客観的”にとらえるか、
“主観的”にとらえるかでデザイナーの
能力の優劣がはっきりします。
いつも仕事を依頼している優秀な女性デザイナーがいます。
彼女の仕事の運び方はきわめて“客観的”です。
たとえば、20歳代後半の女性をターゲットにした
美容室のロゴデザインを依頼したとします。
まず彼女は、20歳代後半の女性という、
美容関係でもっともマーケティングコストを使っている
ターゲット向けに作られた商品やサービスの資料をかきあつめます。
次に、女性特有のコミュニケーション力で
地域性などを女友達からヒヤリングし、
そこからデザインワークにとりかかります。
まずここで重要なのが、マーケティング調査による分析です。
ビューティー系でマーケティングコストを
膨大に使用している典型的な業種は化粧品業界とアパレル業界。
特に大手化粧品メーカーなどは
商品の原価比率が他の業種に比べて非常に低いために
驚くようなマーケティングコストを費やすことが可能です。
ですので、ターゲットが一致するならば、
中小企業がお金をはたいてリサーチ会社に
市場調査を依頼するより、大手企業の動向を雑誌や新聞を通して研究する方が
よっぽど役に立ちます。
このように、どういった方法で調査をするかということは非常に重要です。
次に重要なのが、コミュニケーションによる分析です。
ここが男性の弱いところです。
男性はつい自分の頭で物事を考える傾向にあるからです。
もし、そのデザインのターゲットが自分と同じ環境に住む人ならば
その方法でもいいかもしれません。
しかし、たいていの場合
住んでいる「場所」、「所得」、「性別」など
自分と異なる環境で生活する人をターゲットに向ける場合がほとんどです。
それを自分の価値観だけでデザインをしても、的外れとなります。
これらのことはデザイナーの場合、特に顕著ですが、
その他の職業でも同じことが言えます。
セールスマンでも、コックさんでも
お医者さんでも同様です。
プロとはお客さんあって“なんぼ”のもの。
かといって、「自分」というものがまるで必要でないかといえば
デザイナーはロボットではありません。
全ての物事は「自分」というフィルターを通して判断します。
僕が尊敬する
ジェームス・W・ヤングの名著
『アイデアのつくりかた』の中で
「アイデアとは多くの既存事実の新しい組み合わせである。」
と述べています。
新しい組み合わせを考えることこそ
プロとして必要な仕事です。
組み合わせる要素には、すでに多くの要素が含まれています。
その既存の事実を抜きにして
何か新しいものを作ろうとすると
つまらない主観の罠にはまります。
よく「相手のことを考える」
という言い方をしますが
まさに相手のことを考えればこそ
多くの客観的情報を基にする必要があるのです。
それが、プロの仕事というものです。
2008.10.07 芦谷正人
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